どーも、ぼくです。
あ、主宰のBobsonです。
昨今のコロナ情勢を鑑みて、先月末に、先週と今週は稽古を自粛という判断をしたのですが、どうもこの自粛が暫く続きそうだということで、今のうちからできることを探りたいと思い、本日はやや実験的にリモート稽古、つまりオンライン稽古を行ってみました。
使用したのはGoogleのハングアウトです。
ちなみに自分の会社の会議などでは主にTeamsを使っています。他の会社などではzoomも主流なようです。
無料でかつ使い勝手が良さそうなのが、ハングアウトだったので、まずはこれで試してみました。
ただ10人までしか同時通話できないため、10 人を超えたらラインのビデオ通話を利用しようと考えていました。
オンライン稽古自体も実験で、やった内容も実験的だったので、100%成功とは言い切れないのですが、やってよかったなとは思いました。
まずは、画面共有でラジオ体操と体幹トレーニングの動画を共有して、身体ほぐしとトレーニングをしました。
お互いを見ることはしづらいですが、まあここに関しては不足は特になかったと思います。
体幹トレーニングなんかはいつもは床が固くて痛かったりするのですが、お家なので柔らかい床でできたりするのは利点だったりもしました。
次は、自分のイメージ、印象を知り、また自分が思っている自分と他者の思っている自分の齟齬を感じるためのゲーム。
イメージ山手線ゲームを行いました。
ワークとしての目的は達することができたかなと思うのですが、若干タイムラグがあったり、声が聞こえづらい場合があったりして、コミュニケーションにややストレスを感じました。
1人ずつ順番に喋っていくので、同時に喋るものよりはマシかとは思いますが、回線の不具合などもあり、そこもストレス。
オンライン稽古の難しさを痛感しましたね。
結局途中でライン通話に切り替えたり、設定をいじったりと、稽古以外の時間のロスがまあまあありました。
次やるときはもう少しこういうロスを減らせるといいなと思います。
他のテレワークソフトも試してみようと思います。
おすすめあったら教えてください。
イメージ山手線の次に行ったのは、自粛要請ゲームというオリジナルのゲームです。
ルールは以下のような感じ。
簡単に言えば、各業界の代表者になりきって、オンライン会議により、自粛要請を出す業界を選んでいくゲームです。
不謹慎かと思われる方もいらっしゃるとは、思いますが、このような事態だからこそ考えるべきこと、考えねばならないことというのがあるのだと感じています。
TEAM909では現在、「生々しさ」をテーマに稽古を進めています。
人が舞台を「生々しい」と感じる瞬間はどういう時か。
・他人の生活を覗き見しているような感覚になる時
・普段見ない感情の爆発を見た時
・情報の差を感じながらやりとりを見る時
などがあるのかなと、試行錯誤しています。
中でも今回は情報の差を意識してみました。
ウイルスに関する情報など、また業界として隠しておきたい事実などを会議と会議の間に個人ラインで各業界の代表者に送ります。
これによって、私のみが全ての情報を持っている状態で会議の様子を見ることができます。
この情報があるとないとでは、見え方が大きく変わります。
ツイッターにこんなものが貼ってありました。
ヒッチコックのサスペンス論の引用です。
まさにその通りだと思います。
そしてこれは役者同士にも言えることで、脚本上でその人はどこまで情報をもった状態で話しているかというのがとても大事だと思うんです。
たとえば夫の浮気を突き詰める場面。
「あなた私に隠してることない?」
この一言だって、
女とのやり取りのラインを見てしまってなのか、
友達から女と歩いてるのを見たときいたのか、
最近帰りが遅くて怪しんでるだけなのか、
持ってる情報によって感情と言い回しに変化が出てくると思います。
脚本上でその後浮気した事実がわかるとしても、怪しんでるだけなのであれば、当たり前ですが、役者はその状態でなければなりません。
シーンに応じて持っている情報を整理する。
そんなことだけでも生々しさに一歩近づくと思います。
後は実感すること。
例えばこの設定のワークを3年後にやるのと今やるのとでは、全然吸収率も変わると思います。
世の中でこういうことがリアルタイムで起きていて、それを演技として落とし込む、または表現に活かしていく、それは今しかできない貴重な経験になると思うのです。
度々、不謹慎なことかもしれませんが、素晴らしい芸術は世の中に不満のある状態でしか生まれない、そんな考え方もあります。
そこまで格好つける気も尖る気もないですけど、自粛だから家に篭って何もしないのは、なんか嫌なんですね。
次回リモート稽古をする際は、震災に関する既存の戯曲を扱おうと考えています。
今、このタイミングだからこそ、震災の時のことを改めて考えることができるのではないかと思っています。
現在、演劇界に限らず、自粛と補填がセットなように、自粛の中で何ができるかという動きがあると思います。
皆さん、色々な試みをされています。
リモートワークだって、業務が簡素化されてメリットが大きかったり、通勤時間のロスをなくせたり、いいこともあるかもしれません。
もちろん不便なこともたくさんあります。
ただ、このマイナスに感じることが多い中で何かプラスを見つけたい、そんな日々でございます。
だいぶ、お固い感じの話になってしまいましたが、やはりつまり思うことは、演劇は楽しいっていうこと。
楽しいし、素敵なものだと思うんですよねー。
オンライン稽古ってやっぱり少し寂しくて、コミュニケーションてやっぱり対面でしたいと思ったりもします。今は仕方ないですけど。やっぱり対面が演劇の良さだと思うんですよ。
今後自分がどうなるか全くわからないですが、なるべく続けたいなぁー。
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